「茹でる」と「蒸す」2つの団子の違いを比べてみた
団子の作り方は「茹でる」方法と「蒸す」方法がありますが、この2つの違いは何なのでしょうか?実際に「茹でた団子」と「蒸した団子」、そしておまけに「白玉」を食べ比べてみた結果を交えながら解説していきます。
要点だけ知りたい方は、まとめにお進みください。
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材料の違い
今回比較した団子は以下の材料で作りました。
茹でる場合
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- 上新粉
- 30g
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- 白玉粉
- 30g
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- 水
- 54g
蒸す場合
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- 上新粉
- 60g
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- 水
- 60g
白玉の場合
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- 白玉粉
- 60g
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- 水
- 60g前後
茹で団子は上新粉だけだと硬く粉っぽくなることがあるので、白玉粉をブレンドして食感を調整します。
蒸し団子の材料は上新粉と水だけです。
白玉の材料は白玉粉と水だけです。
作り方の違い
各団子のざっくりとした作り方は以下の通りです。
茹でる作り方
- 粉とぬるま湯を合わせてこねる
- 丸める
- 茹でる
蒸す作り方
- 粉と熱湯を合わせてこねる
- 蒸す
- 再びこねる
- 丸める
白玉の作り方は茹でる作り方とほとんど同じ作り方です(ぬるま湯は水に代える)。
茹でる作り方の特徴
工程が少なく、調理時間も短いため簡単&お手軽です。
蒸す作り方の特徴
市販の団子の作り方に近いのはこちらです。
生地を合計2回捏ねたり、蒸し時間が長かったりと、茹で団子よりも手間がかかります。ただし、電子レンジを使って簡単&短時間で作ることもできます。
丸めるタイミングは、蒸して生地に完全に火を通したあと。火を通した生地は弾力が強くなっているため、加熱前の生地より加工しにくく、きれいに丸めるのにはコツがいります。
作ってみた&食べてみた感想
こちらが出来上がった団子です。
見た目
写真では分かりづらいですが、茹で団子が一番キレイなまん丸に仕上がりました。表面もなめらかでツヤツヤしています。
蒸し団子もまん丸ですが茹で団子と比べると少しいびつで、表面がややデコボコしています。
ちなみに、白玉は茹で団子と同じく表面がなめらかでツヤもありますが、 他の団子よりも軟らかいため、少しヘタレた形に仕上がりました。
食感
意外なことに、茹でるのと蒸すのとでは食感にそこまで大きな違いは感じませんでした。
弾力の質はなんとなく違うのですが、言葉で表現するのが難しい微妙な差です。今回のように直接比較しなければ分らないと思います。
一番大きな違いとしては、茹で団子は外側と中心とで食感に少しムラを感じました。外側は中心と比べてやや水っぽく感じられます。
今回のサイズ(一個あたり約15g)では気になりませんでしたが、大きなサイズの団子になってくると、火が通りにくくなる分ムラが目立つようになる可能性もあります(いずれ検証してみようと思います)。
蒸し団子にはムラはなく、全体が均一な食感です。
ちなみに、白玉は他2つとは全く異なる食感に仕上がりました。粘り・伸び・弾力がひときわ強く、一番もちもちとしています。舌触りやのど越しもなめらかです。
また、茹で団子と違い、外側と中心で食感のムラは感じません。
考察
以前、上新粉だけで茹で団子を作ったことがあるのですが、中心まで火が通っていないような、硬くて粉臭い団子になってしまいました。
上新粉100% → 白玉粉50% → 白玉粉100% と白玉粉の比率を上げるほどにムラや粉っぽさがなくなるということは、白玉粉は上新粉よりも火が通りやすかったり、水を吸いやすかったりするのかもしれません。
「茹でる」と「蒸す」結局どっちがおいしいの?
手間がかかる方(蒸し団子)と思いたくなるのが人間の心理というものですが、正直に言うと、 今回の実験だけでは優劣をつけられるほどのはっきりとした差は感じられませんでした。
今後何度も食べ比べをくり返してみたら、違いがわかるようになってくるのかもしれません。
一晩置いた感想
「硬くなりにくさ」を調査するために、18時間以上室温に置いたものも食べ比べてみました。
いずれの団子も前日と比べて少し硬くなり、もちもちとした弾力は弱くなりましたが、十分美味しく食べることができました。
どの団子が特に硬くなりにくいといった差は感じませんでした。
また、茹で団子の食感のムラは1日目より緩和されたように感じました。
まとめ
茹で団子の特徴
- 簡単で作りやすい
- 材料は上新粉+白玉粉
- キレイなまん丸に仕上がる
- 外側と内側の食感に少しムラがある
蒸し団子の特徴
- 市販品に近い作り方
- 材料は上新粉だけ
- 蒸すのに時間がかかる
- 丸めるのにコツがいる
- 電子レンジを使うと簡単
茹でる作り方は工程も少なく、短時間で簡単に作ることができるためお菓子作り初心者にもおすすめです。
また、キレイなまん丸に仕上がりやすいため、形・見栄え・写真映えを重視したい時にも最適です。
蒸す作り方は市販品やお店に近い本格的な作り方ですが、茹でるのに比べて手間と時間がかかります。ただし、電子レンジを使えば短時間で簡単に作ることもできます。
また、白玉粉よりも安価な「上新粉」だけで作ることができるため、材料費を安くおさえることができます。