【実験】とうもろこしは皮付きで茹でた方が甘くなるのか検証してみた

【実験】とうもろこしは皮付きで茹でた方が甘くなるのか検証してみた

とうもろこしは皮を数枚残して茹でた方がおいしくなるという話を聞いたことはありませんか?

「皮に包まれた状態で茹でることでうまみが逃げにくくなり、甘くなる」という理由らしいのですが、果たして本当なのでしょうか?もし本当ならどれくらいの違いがあるものなのでしょうか?

実際に、皮を剥いたとうもろこしと、付けたまま茹でたとうもろこしを食べ比べてうわさを検証してみました。

先に結果に少し触れると、今回は実験方法にやや問題があったため明確な結論を出すことはできませんでした。しかしそれでも資料として少しは参考になる点もあるかもしれないと思い、あえてありのままの結果を記述しています。

実験の概要

今回の実験は以下の条件で行いました 

  • 皮を完全にむいたものと、数枚残したものを比較する。
  • 個体差が出ないよう、1本のトウモロコシを4つに切って比較する。
  • 皮を残す方はラップで包んで茹でる。
  • 塩は加えない。
  • 水から茹ではじめ、沸騰後2分茹でる。 
  • 茹でたての温かいうち、完全に冷めてから、2つのタイミングで比較する。 
  • 実食だけでなく、糖度計測による比較も行う。

詳しい解説(読み飛ばしてもOK)

個体差による味の違いが生まれないよう、1本のトウモロコシを写真のように4つに切って食べ比べを行いました。

4つに切ったとうもろこし

しかし4つに切ってしまうと実が皮に包まれた状態ではなくなってしまうため、皮を残す方のとうもろこしはラップで包んで茹で、皮に包まれた状態を再現してみました。

ラップで包んだとうもろこし

素材そのものの味を比べるために、塩は加えずに茹でました。

甘みは食べ物の温度が体温に近いほど強く感じると言われています。温度によって甘さの感じ方に差が生じないよう、完全に冷めてからの食べ比べも行いました。

糖度はとうもろこしを上部、中部、下部の3つの部位に分け、それぞれ6粒ずつの糖度を計りました。

糖度の計測には下の写真の糖度計を使用しました。

糖度計

結果

食べてみた感想

温かいうちに食べた上側については、皮ありの方が甘く感じたような気がします。しかしあまり大きな違いではなかったため先入観からそう感じた可能性も高いです。

完全に冷めてから食べた下側については、あまりはっきりとした違いは感じられませんでした

糖度の計測

糖度計測の結果は以下のようになりました。

  皮なし 皮あり
上部 6 / 7.8 / 8.8 / 9.2 / 9.8 / 12 8 / 8.5 / 9 / 9.2 / 9.2 / 10.8
中部 8.5 / 9 / 9.2 / 10.5 / 11 / 12  8.5 / 8.5 / 8.8 / 9 / 10 / 11.2
下部 8 / 8.5 / 9 / 9 / 9 / 9 9 / 9.8 / 10.5 / 11 / 11.5 / 11.8

平均値をまとめると以下のようになります。

  皮なし 皮あり
上部の平均 8.9 9.1
中部の平均 10 9.3
下部の平均 8.8 10.6
全体の平均 9.2 9.7

全体の平均を見ると皮ありの方がやや甘いという結果になりました。

しかし、1つ目の表を見ると同じ部位内でも糖度にかなりばらつきがあり、とうもろこしは一粒一粒に個体差があることが分かります。

そのため、たまたま皮ありの方に糖度が高めの粒が多くて偶然このような結果になった可能性も高いです

一粒ずつ糖度を計るのではなく、全ての粒の果汁を混ぜ合わせて糖度を計った方がより正確な結果を出すことができたのかもしれません。

まとめ

今回の実験では皮を付けたまま茹でた方がわずかに甘くなるという結果になりましたが、実験方法にやや問題があったためあまり正確な結果とは言えないかもしれません

実験方法を見直してもう一度同じ比較を行ったら、結果を追記しようと思っています。

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