「もち粉」とは?白玉粉との違い、代用はできる?
和菓子の定番食材の一つである「もち粉」、一体どんな食材なのでしょうか?
もち粉の原料、白玉粉との違い、代用方法などについて詳しく解説します。
目次
- 「もち粉」は「もち米」から作られた粉
- 「白玉粉」との違い
- もち粉の代用方法
「もち粉」は「もち米」から作られた粉
「もち粉」とは「もち米」を細かく粉砕して作られた粉で、米から作られた粉=米粉の一種です。
水と合わせて加熱するとおもち状になるのが特徴で、大福、求肥(ぎゅうひ)などさまざまなもち菓子の材料となります。
ポイント
- もち粉はもち米の粉
- 大福、求肥などの材料になる
「白玉粉」との違い
「白玉粉」はもち粉と同じくもち米から作られた粉ですが、もち粉とは見た目、作り方、風味や食感が異なります。
見た目
もち粉はさらさらとした粉状です。
一方白玉粉はゴツゴツとした粒状で、形も大きさもまばらです。
作り方
「もち粉」は乾燥したもち米を粉砕して作られますが、「白玉粉」はもち米を水といっしょにを細かくすりつぶして液状にしたものを、脱水、細断、乾燥して作られます。
風味や食感
もち粉と白玉粉で同じお菓子を作った場合、もち粉の方が米の香りが強く、舌触りはやや粗く仕上がります。風味と食感が杵でついた本物のおもちに比較的近いのがもち粉の特徴です。
一方の白玉粉は、見た目の粒は大きいですが実際の粒子はもち粉より細かいため、のど越しが良くなめらかな舌触りに仕上がります。また、やわらかさの中にコシが感じられるのも特徴です。
白玉粉の方が製造に手間がかかるため基本的に高価ですが、それぞれ異なる特徴&良さがあるためどちらか一方が優れているというものではありません。作りたい味・食感に合ったものを選ぶようにしましょう。
ポイント
- 2つの粉の原料は同じ、作り方が違う
- もち粉は粉状、白玉粉は粒状
- もち粉は本物のおもちに近い風味と食感が特徴
- 白玉粉はなめらかな舌触りとコシのある食感が特徴
もち粉の代用方法
「白玉粉」での代用について
「もち粉」と「白玉粉」はお互いに代用しあうことができます。
ただし「風味と食感」の項目でも述べた通り食感や味わいには若干違いが生じます。
もち粉を使うと米の香りは強く、舌触りは粗くなり、白玉粉を使うと舌触りがなめらかになります。
また、この2つは吸水率も微妙に異なるため、レシピによっては水加減の調整が必要なことがあります。水加減が繊細な「白玉団子」を作る際は特に注意してください。
「上新粉」や「だんご粉」での代用について
同じ米粉の仲間でも「上新粉」や「だんご粉」でもち粉の代用することは基本的にできません。
なぜかと言うと「上新粉」は普段ご飯として炊いて食べているのと同じお米「うるち米(うるちまい)」からできているからです。「だんご粉」はもち米とうるち米のミックスです。
「うるち米の粉」は粘りは控えめで歯切れが良く、「もち米の粉」とは食感が異なるため代用には向きません。
小麦粉に例えるなら「薄力粉」と「強力粉」の関係に似ています。
ただし、もち粉が少しだけ足りない時に1~10%ほどを補うくらいなら問題ない場合もあります(しかしうまく行かないこともあるので、判断は自己責任でお願いします)。
また、小麦粉やくず粉など「米粉以外の粉類」ともち粉を混ぜ合わせて使う場合、もち粉の使用量が粉全体の1~10%ほどの少量であればうるち米の粉でも代用可能な場合もあります(こちらもご利用は自己責任でお願いします)。
ポイント
- もち粉と白玉粉はお互いに代用が可能
- それ以外の米粉で代用するのはむずかしい