【実験】とうもろこしの茹で方「水から」と「お湯から」を比較してみた

とうもろこしの茹で方「水から」と「お湯から」を比較してみた

とうもろこしを茹でる際、水から茹でるかお湯から茹でるか悩みますよね。

 一般的には水から茹でるとジューシーお湯から茹でるとシャキッとした食感に仕上がると言われていますが、本当に違いはあるのでしょうか?実際に食べ比べて確かめてみました。

実験の概要

今回の実験は以下の条件で行いました 

  • 個体差が出ないよう、1本のトウモロコシを4つに切って比較する
  • 塩は加えない
  • 「水から」は沸騰後2分、「お湯から」は沸騰後5分茹でる。 
  • 「水から」は弱火でゆっくり沸騰させる。
  • 茹でたての温かいうち、完全に冷めてから、2つのタイミングで比較する。 
  • 糖度計で糖度の計測も行う。

備考

4つにカットしたとうもろこし

個体差による味の違いが生まれないよう、1本のトウモロコシを上の写真のように4つに切って食べ比べました。

素材そのものの味を比べるために、塩は加えずに茹でました。

水から茹でる方は沸騰までに時間がかかる分、 沸騰後の茹で時間を短めにしました。 沸騰までにかかった時間は約11分でした。

野菜はゆっくり温度を上昇させて加熱した方が甘みが増すと言われているため、「水から」は弱火でゆっくりと茹でてみました。

甘みは食べ物の温度が体温に近いほど強く感じると言われています。温度によって甘さの感じ方に差が生じないよう、完全に冷めてからの食べ比べも行いました。

結果

こちらが茹で上がったとうもろこしです。見た目には特に違いはありません。

「水から」茹でたとうもろこしと「お湯から」茹でたとうもろこし

茹で立ての感想

茹でたてはとうもろこしの上側で比較しました。

ちなみにとうもろこしは上を向いて実るため、 ヒゲが集まっている方が上側となります。

畑で実るとうもろこし

まず甘さについてですが、水からの方が甘味が強く感じられました

水からは口の中にじんわりと甘さが広がります。極端ではないものの、はっきりとした違いが感じられました。

次に食感については、一般的に言われる通りお湯からの方がよりシャキっとしているように感じました。

ただし、水から茹でた方もシャキシャキとした食感はしっかり感じられます。

個人的には気にするほど大きな差はではなくどちらでも良いかな?と思いましたが、より強いシャキシャキ感を求める方はお湯からの方がおいしく感じられるかもしれません。

冷めてからの感想

完全に冷めてからはとうもろこしの下側で比較しました。

甘さについては、茹でたてとは逆にお湯からの方が甘く感じられました。 しかし後述の糖度計測の結果も踏まえて考えると、冷めてから食べたことが影響して甘く感じたわけではなさそうです。

また、食感についてはどちらも茹でたてよりシャキシャキした食感が弱まったように感じました。 これは余熱で火が通ったことが原因と考えられます。

シャキシャキとした食感を重視する場合は、できるだけ温かいうちに食べた方が良いのかもしれません。

糖度の計測

糖度計

味覚だけでなく、 糖度による甘さの比較も行ってみました。

とうもろこしの一番上、真ん中、一番下からそれぞれ粒を一つ取り、上の写真の糖度計を使って糖度を計測してみました。

以下が結果になります。

  水から お湯から
一番上 13度 11度
真ん中 11度 12度
一番下 10度 12度

おおむね舌で感じたのと同じような結果になりました。

やはり水からは上の方が、お湯からは下の方が甘みが強かったようです。

なぜ上と下で逆の結果になったのか?

なぜとうもろこしの上側と下側で正反対の結果になったのかは、正直まったく原因がわかりません

ただ今回、実験のために改めて味わってとうもろこしを食べてみたところ、上側か下側かだけでなく一つ一つの粒にも甘さや味に差があるように感じました。

上記のような結果になったのは、糖度を計測した粒が偶然甘みが弱かったり強かったりしたから、という可能性も考えられます。

正確な結果を出すためには、より多くの個所の糖度を計るべきだったのかもしれません。

また、とうもろこしを購入して1日経ってからに実験を行ったため、保存方法などが甘さに影響を与えた可能性もあります。

追記:2回目の実験の結果

後日、再び実験を行ってみました。

基本的な実験方法は1回目と同じですが、糖度を計る粒の数を上部、中部、下部からそれぞれ6粒ずつに増やしてみました。

また今回は、茹でたては下側、冷めてからは上側を食べてみました。

食べてみた感想

味について

茹でたてで食べた下側は水からのほうがわずかに甘いような気もしましたが、意識しないとわからない程度の差です。先入観からそう感じた可能性も高いです。

冷めてから食べた下側については水からの方が甘く感じることもあったり、お湯からの方が甘く感じることもあったり、粒ごとに味のムラがあるような感じがしてよく分かりませんでした。

今回はとうもろこし自体の甘さが控えめだったからでしょうか?前回ほどはっきりとした違いは感じられませんでした。

食感について

食感については甘さを比べることに集中していたため全然気にせずに食べてしまい、正直良くわかりませんでした。ただ、あまり大きな差は感じなかったように思います。茹でたてはどちらもシャキシャキとして良い食感だったことは覚えています。

糖度計測の結果

糖度計測の結果は以下のようになりました。

  水から お湯から
上部 10 / 10.5 / 10.5 / 11.5 / 12 / 12 8.2 / 8.5 / 9 / 9 / 9 / 9.2
中部 8.5 / 9 / 10 / 10 / 10 / 10.8 10 / 10 / 10.2 / 10.2 / 10.8 / 12.8
下部 8.2 / 8.5 / 9 / 9 / 10.5 / 10.5  8.5 / 9 / 9 / 9.5 / 9.5 / 9.8

平均値をまとめると以下のようになります。

  水から お湯から
上部の平均 11.1度 8.8度
中部の平均 9.7度 10.7度
下部の平均 9.3度 9.2度
全体の平均 10度 9.6度

水からは上に行くほど甘く、お湯からは真ん中が一番甘い、全体の平均値は水からの方が少し高い、という結果になりました。

また、最も平均値が高くなったのは水からの上部でした。

一応、一般的に言われている通り水から茹でた方が糖度は高いという結果になりました。しかしそれほど大きな差ではない上、部位や粒ごとの糖度のばらつきも大きいため偶然そうなったようにも見えます。あまり釈然としない結果となりました。

水からとお湯からで、一番甘い部位が異なるのも依然不思議です。

一粒ずつ糖度を計るよりも、全ての粒の果汁を混ぜ合わせた方がより安定した結果を出すことができるかもしれません。今度はこの方法で実験してみようと思います。

ただ、今回一粒ずつ細かく糖度を計量したことで「とうもろこしは粒一つ一つ味が違う」と言うことははっきりとしました。

追記:3回目の実験の結果

3回目の実験では糖度の計り方をさらに見直し、以下の手順で糖度を計ってみました。

  1. とうもろこしを上部、中部、下部の3つの部位×水からとお湯からの2パターンの計6つにカットして茹でる。
  2. 粒を包丁で削いでみじん切りにする。
  3. 布巾で包んで絞り、果汁を採取する。
  4. 果汁の糖度を計測する。
6つにカットしたとうもろこし
みじん切りにしたとうもろこしを布巾でくるむ
とうもろこしの果汁

6つにカットする際に切れて断面が見えてしまったとうもろこしの粒は、うまみが大量に水に流れている可能性が高いため取り除く……予定だったのですが、真ん中の糖度の計測の際には忘れてしまいました。

今回は粒を全て糖度計測に使用したため、 実食による比較は行いませんでした。

ちなみに、残ったトウモロコシの搾りかすと果汁はとうもろこし豆腐に再利用しました。

糖度計測の結果

糖度計測の結果は以下のようになりました。

  水から お湯から
上部 14度 13度
中部 13.2度 13度
下部 13度 12.7度
全体の平均 13.4度 12.9度

各部位、全体の平均ともに、水から茹でた方がわずかに糖度が高いという結果になりました。

ただし、0.5度以下のわずかな差の個所が多いため、実際に舌で違いを感じるのは難しいかもしれません。

上部×水からの糖度がひときわ高くなりましたが、一番最初に果汁を採取した個所だったため、気合を入れて他より細かくみじん切りにしたことが影響しているかもしれません。刻み方は各個所そろえるべきでした。今後の実験では改めます。ただし、これまでの実験でも上×水からは高い数値が出ているため、正常な数値である可能性もあります。

また、今回を含めたこれまでの実験では「水から」は甘さを引き出すために、弱火でじっくり時間をかけてお湯を沸騰させています。短時間でお湯を沸騰させた場合は糖度が上がりにくくなることが予想されるため、水から茹でてもお湯から茹でてもあまり味は変わらなくなるかもしれません。

まとめ

今までの実験の結果をまとめると、とうもろこしは水から茹でた方がわずかに糖度が増す可能性が高いようです。ただし、糖度1度以上の大きな差はつきにくいため、舌で違いを感じるのは難しいかもしれません。

また食感については、お湯から茹でた方がシャキっとした食感が少し強くなりますが、水から茹でた方も十分シャキシャキの食感に仕上がります。個人的にはあまり大きな差には感じなかったので、食感の違いはそこまで気にする必要はないように思います。

これらの説はあくまで、当サイトで行ったこれまでの実験の結果にもとづいたものです。同じような方法で調理しても、異なる結果が出る可能性があることをご留意ください。

実験回数をさらに重ねればより正確な結果が得られると思うので、今後も機会があればくり返し実験を行っていきたいと考えています。

おすすめの茹で方はどっち?

糖度がわずかに増す可能性がある、沸騰後の茹で時間が短く済むなどの理由から、どちらかといえば水から茹でる方法がおすすめです

しかしどちらの茹で方でも十分おいしく仕上がるため、あまり細かくこだわる必要はないと思います。味も食感もそこまで極端な違いが生まれるわけではありません。

ただし、あくまでこれは現時点での考え方です。今後も実験をくり返すうちに考えが変わっていく可能性はあります。

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