「上新粉」「上用粉」「製菓用米粉」の団子を食べ比べてみた

上新粉、特上新粉、上用粉、製菓用米粉の4つの粉で団子を作り、食感の違いを比較してみました。

手作りの団子はざらざらとして粉っぽいと感じたことはありませんか?

和菓子屋さんの団子はなめらかなのに、なぜ手作りの団子は粉っぽくなってしまうのでしょうか。

今回の実験の前にまず、作り方、水加減、蒸し時間などを変えるのを試してみましたが、粉っぽい食感は変わりませんでした。そこで次に注目したのが米粉の違い

上新粉よりも粒子が細かい米粉を使えば、食感もなめらかになるのでは?と思い、色々な米粉で団子を作って食べ比べてみることにしました。

使用する米粉の紹介

今回用意した米粉は以下の4種類、いずれも原料はうるち米です。

上新粉

団子作りでよく使われる標準的な米粉です。近所のスーパーで購入しました。

どこのスーパーでも手に入るので、他3つの粉と比べてお手軽です。

上新粉

特 上新粉

富澤商店で売っている、ちょっと高価な上新粉です。

「新潟県産のうるち米を胴搗(どうづき)粉砕しました。関西で主流の製粉法で、粒子の細かい米粉です。」(パッケージより引用)

特・上新粉

上用粉(薯蕷粉とも)

上新粉よりも粒子が細かい米粉です。主に薯蕷まんじゅうに使われ、団子に使用されることはあまりありません。

上用粉

製菓用米粉

製粉技術の進化により登場した粒子がとても細かい米粉で、小麦粉に近い感覚で使うことができます。

ケーキやクッキーなどに使われることが多く、団子などのもち菓子に使われることはあまりありません。

今回は富澤商店の物を使用しました。

製菓用米粉

実験の概要

正確性を高めるため、同じ内容の実験を2回行いました。

ただし、製菓用米粉の団子は1回目の実験でやわらかく感じたため、2回目は熱湯の量を80%に減らしました。

1回目、2回目ともに最初は何もつけず、途中からみたらしダレをかけて食べました。

詳しいレシピは以下の通りです。

材料

作り方

  1. 粉と熱湯を合わせてこねる
  2. 40分蒸す
  3. よくこねる
  4. 一口大に切り分ける
お湯を注ぐ
1. 粉と熱湯を合わせる
蒸す
2. 蒸す
切り分ける
4. 一口大に切り分ける

結果

4種類の団子

でき上がった団子がこちら(1回目の実験の物)。
左上からZ字順に「上新粉」「特 上新粉」「上用粉」「製菓用米粉」です。見た目ではあまり差はありません。

しかし、食感にははっきりとした違いを感じられました。図にすると以下のようになります。

団子の食感の違い

左側2つ「製菓用米粉」と「上用粉」は、今まで上新粉の団子で感じていた粉っぽさやざらつきは一切、もしくはほとんど感じませでした。

「特 上新粉」と「上用粉」の間が、なめらかな団子と粉っぽい団子の境目と言った感じです。

また食感の他、調理前の粉の手触りにも違いが感じられました。

2つの結果を照らし合わせると、団子の食感が滑らかな米粉ほど粒子細かいと考えられます。

以下はそれぞれの粉のくわしい感想です。

上新粉

粉の手触り

指の腹でしっかりと粉の粒を感じられます。

粒が大きいせいでしょうか、4つの中でも突出してさらさらとしていて、よくすべります。

団子の食感

舌触りがざらざらとして粉っぽさを感じます。しなやかさも他の粉に劣り、くちどけがややどろりとしています。

特 上新粉

粉の手触り

上新粉同様、指で粉の粒を感じられます。

しかし、こちらには少しキュッキュッとした片栗粉のような感触があります。

団子の食感

「特」と付くだけあり、上新粉よりもなめらかな食感をしています。

しかし、控えめですがざらつきや粉っぽさも感じるため、上用粉よりは上新粉に近い印象を受けます。

上用粉

粉の手触り

特 上新粉同様キュッキュッとした感触がありますが、こちらの方がよりも強いかもしれません。

製菓用米粉よりはざらざらしていますが、上新粉2種と比べるとなめらかな手触りです。

団子の食感

製菓用米粉と比べればごくわずかに舌触りはざらつきますが、粉っぽいと感じるほどではありません。とてもなめらかです。

それでいて団子らしさもしっかり感じられ、思い描いていた「和菓子屋さんの団子」に最も近い印象です。

4つの中で一番おいしく感じました。

製菓用米粉

粉の手触り

4つの中でも特になめらかな手触りで、上新粉とは違った意味でさらさらしています。

他の粉は米粉独特の感触をしていましたが、この粉は小麦粉に近い手触りです。

団子の食感

粉のざらつきは一切感じません。あまりになめらかな食感で驚きました。

しかし、逆に舌触りがツルンとし過ぎていてお米らしさ・団子らしさが弱いようにも感じました。じゃっかんわらび餅やくず餅に似た印象を受けます。

正直あまりおいしく感じられませんでした。

まとめ

今回の実験の結果、団子は使う米粉によって食感が変わり「粒子が細かい粉を使うほどなめらかな食感になる」ことが分かりました。

しかし、食感がなめらかなほど良いとは限らないようで、二番目に粒子が細かい上用粉で作った団子の方が、団子らしさと食感のバランスがよく個人的にはおいしいと感じました。

また、つぶつぶとした舌触りの団子の方が好きな方には、上新粉で作った団子の方がおいしく感じるかと思います。どの米粉で作った団子が一番かは人それぞれ違うのではないでしょうか。

今回は粉の違いに着目しましたが、和菓子屋さんと家庭とでは一度に作る量や使用する器具などにも違いがあります。そのため、粉だけが食感の違いを生んでいるとは限りません。

しかし、粉の影響が大きいことも確かです。手作り団子が思うような仕上がりにならない時は、いつもと違う米粉を使ってみてはいかがでしょうか。

以上、4種の団子の食べ比べでした。

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